中⇒大。
今回は、新国立劇場の大劇場のオペラ「ばらの騎士」。
オペラ鑑賞は実に久しぶりであり、経験値は「0」に近くなっている。
新国立劇場の大劇場も初体験だ。
中劇場と比べて、空間の取り方も客層(装い)もゴージャス。
座席は、舞台上手。
視力0.2の裸眼で、オペラグラス無し。
オペラ「ばらの騎士」は、三幕形式である。
ドイツ語なので、モチロン字幕付。
時は1912年、第1次世界大戦を迎える2年前。ウィーンの上流社会が舞台である。
元帥夫人〔32歳〕は、
愛人オクタヴィアン(愛称カンカン17歳2ヶ月〕との情事を楽しんでいたが、
時の経過とともに衰える美貌と、いつかは来るであろう別れの時に怯えていた。
オックス男爵の婚約者ゾフィーに、
婚約の印として銀の薔薇を届けることになったオクタヴィアンだが
ゾフィーと一目で恋に落ちる。
粗野で好色なオックス男爵との婚約を破棄するために決闘や策略を巡らす。
元帥夫人も若い男女を祝福し、身を引く。
・・・う~ん、昼ドラのような設定。
東京都の条例では、
「何人も青少年とみだらな性交又は性交類似行為をしてはならない」と規定されており、
違反者は「2年以下の懲役又は100万円以下の罰金」となる。
「デスパレートな妻たち」でも
ガブリエルが高校生のジョンを誘惑していたことが露見したときに、
「犯罪だ」と叱責されている。
だが、この「ばらの騎士」の時代はどうやら違うようだ。
元帥夫人は、若い二人の恋人のために潔く身を引く気高い人とみなされている。
まずは、舞台のセットに魅了された。
豪華絢爛である。
天井からの吊り物が、空間美を創出している。
漆黒の空間にポカンと浮かんだようなクリーム色のオブジェから、
ステンドグラスが垂れ下がっていて、舞台に奥行きをもたらしている。
三幕ごとにこの吊り物の形と数が異なる。
全てのセットに廊下が設けられ、廊下での登場人物たちの動きにも眼が離せなかった。
また、鏡とロウソクによる光や、窓からの採光の陽炎のような揺らぎ、
刻々と過ぎる時間が窓からの採光によって判明する様が、実に見事だった。
圧巻は第3幕の元帥夫人と、オクタヴィアン、ゾフィーの三重唱、
第1幕の「時を止めたい」と歌う元帥夫人と、オクタヴィアンの二重唱、
第2幕のオクタヴィアンとゾフィーの情熱的な恋の二重唱などだ。
「今日にも明日にも別れが来る」と歌う元帥夫人と、
オックス男爵の歌う「私といると夜は長い」の対比も面白い。
(「私といると夜は長い」は、“嫌いな人といる時って長く感じる“という意味ではない。
男爵と過ごす夜の時間は、超・長そうで、苦痛かもしれないと思うのは、私だけなの?)
一番のお気に入りの元帥夫人、カミッラ・ニールントの熱唱には思わず涙した。
”時の経過の残酷さ“をまさに身をもって体験しているからなのだろうか。
オクタヴィアン(カンカン)は長身のメゾ・ソプラノの役どころだ。
今回のエレナ・ツィトコーワもメゾ・ソプラノだが、
ゾフィー役のオフェリア・サラとほぼ同じ身長、もしくは低く見える。
カンカン役は、やんちゃで、女性でいながら男役を演じ、
かつまた男役でいながら女に扮してオックス男爵を惑わすシーンもあるので難役だ。
(宝塚の男役が、女装するようなものか?)
男女で異なる発声も使いこなさなければならない。
カウンター・テナー(女性のアルトからメゾソプラノ領域まで出る男性)が演じることもあるそうだ。
オックス男爵役のペーター・ローゼ、好色な男爵役をものの見事に熱唱していた。
女性の尻を撫でる、背中を指でなぞる、あられもなくやりたい放題で、
男性観客陣には大いなる人気を博していた。
あ・と・は、彼の日本語の一言で騙されたよ。
話の筋を勘違いしてしまった。
時たま、オーケストラピットの指揮者ペーター・シュナイダーを覗くも
頭のてっぺんが見えるだけなので、残念!
友人曰く、第1幕でバイオリンの音が乱れていたそうだ。
演奏にメリハリがもう少し欲しかったかな。
声より楽器の音が前に出ているときがあって、
“この音いらないっ、声を聞かせて欲しい”と。
「ばらの騎士」で、カデンツァは無理か。
カーテンコールで気がついたのだが、
ブルーの衣装の色がきらめく水面のように美しかった。
作曲:リヒャルト・シュトラウス
指揮:ペーター・シュナイダー
演出:ジョナサン・ミラー
管弦楽:東京フィルハーモニー交響楽団である。
「北海道日本ハムファイターズ命」の友人〔以下日ハム命姫〕は、
“拍手が早すぎっ! 余韻を楽しみたいっ”
と、第1幕終了時から怒り心頭。
演奏中だというのに、もう拍手が鳴り響く。
何故なのか?
日ハム命姫曰く、
“もしかすると、もう終わりだって分かっているのだよ”と誇示したいがためかもしれない“ですって。
私の拍手タイミングは、指揮者がペコッっと頭を下げてから、一呼吸だ。
イル・ディーボのときもそうだった~。
http://gematele.cocolog-nifty.com/blog/2007/02/post_ac40.html
(イル・ディーボという名前を出しただけで、
日ハム命姫から私への評価ポイントが
一気に10ポイントダウンしたような気がするのはなぜ?)
幕間で、
「ねえ、チケット代の代わりにシャンパンでも奢らせて。
それと、あなたのお友達には銀〔めっき〕のばらを送るわ」
と、日ハム命姫に。
(本人の希望で、ハーゲンダッツのバニラアイスクリームとストレートの紅茶を奢った)
そう!
今回は友人の彼の代理。
S席 23,100円は、無料♡♡♡
オペラって高いっ、貧乏人はお断りって雰囲気なのよね。
友人がロングドレスで、登場したらどうしようって、不安だった。
で、急に思い出したのが 一条ゆかり先生の『プライド』。
オペラ歌手を目指す二人の女性の物語。
目的の為に手段を選ばない女・緑川萌と、
プライドが邪魔をして無器用にしか生きれない史緒が初対面でオペラ鑑賞したときに
萌が「なんか奢らせてください」と言っていたような。
私は、萌か!!
「無料のチケット」とか「なんか奢らせて」
・・・なんだか、萌を知らず知らずのうちになぞっているぞ。
次にはラ・ボエーム「私の名はミミ」を歌わねば。。。
(本当は、銀座のクラブ“プリマドンナ”の菜都子ママが、超お気に入り♡)
ウィーン留学中の史緒が、プロフェッサー・ルディの下で、
「ばらの騎士」のカンカン役のために一生懸命に“もう一人の自分”を演じようとしていたのだった。
だから、「ばらの騎士」初見でも何となく理解できたのかしらん?
人生で、必要な事のほとんどは、マンガで覚えたのかしらん?
あっ、日ハム命姫の彼へのお礼を何にしよう???
夢子様お勧めの、美味しそうな
http://gematele.cocolog-nifty.com/blog/2007/06/post_00c7.html
100%チョコレートカフェ
http://www.meiji.co.jp/sweets/choco-cafe/shop/index.html
に、しようかな~。
それとも、やっぱり銀の薔薇?